カテゴリーエントリーポイント(CEP)とは、消費者が特定の商品カテゴリーを“思い出す”きっかけとなる「状況」「タイミング」「ニーズ」や「使うシーン」を指します。
例えば、「暑い日に喉が渇いた」と感じたときにビールやスポーツドリンクというカテゴリーが頭に浮かぶ――これが典型的なCEPです。
マーケティングにおいて重要なのは、こうしたCEPが「どのような場面で生まれているのか」、そして「その文脈でどのブランドが想起されているのか」を把握することです。
本記事では、リスニングマインドとChatGPT・Copilot・Claudeなどの生成AIをMCP連携し、検索データを基にカテゴリーエントリーポイント(CEP)を把握、発掘するための実践的なプロンプトを紹介します。
既存ブランドが結びついている利用シーンの整理から、まだ十分に活用されていない新しいCEPの発掘、さらにはCEPとブランド想起の関係性の把握まで、CEPを検索データ起点で体系的に整理したい方は、目的に応じて各プロンプトをご活用ください。
この記事でできること
- 検索データを使って、ブランドやカテゴリーが想起される利用シーン・文脈(CEP)を把握できる
- 消費者の連想領域や状況別ニーズから、既存のCEP構造を整理できる
- 既存想定にとらわれず、新しい利用シーン・未開拓のCEPを探索できる
- CEPごとに、どのブランドがどの程度強く想起されているかを比較できる
1.利用シーン・文脈別のCEPの可視化
このセクションでは、検索データを使ってブランドが思い出される利用シーンや文脈(CEP)を把握・比較するためのプロンプトを紹介します。
ブランド連想 - 消費者の連想領域別CEP
本セクションでは、消費者がどのような時に缶コーヒーを求め、その際に「BOSS」がどれほど強く想起されているのかを連想領域に分けて把握するためのプロンプトを紹介します。連想領域ごとに整理することで、BOSSが「どのような状況・文脈で想起されやすいブランドなのか」というCEPの構造を把握できます。
【目的】アイテム・ブランドが想起される利用シーンや文脈(CEP)の把握
【使用ツール】リスニングマインドMCPを接続したChatGPT
ボス コーヒーのブランド連想を収集し、アイデンティティ・機能・感情・消費者の状況などに分類し、それぞれの代表キーワードと連想される意味を表にまとめてください。
ブランド連想 - 消費者の状況別CEP(ニーズ比較)
本セクションでは、複数ブランドを比較することで、各ブランドが強く結びついている利用シーンや文脈(CEP)の違いを明確にします。
以下のプロンプトでは、1.各ブランドが想起される状況・文脈を整理→2.ブランド間で重複するCEPと固有のCEPを比較→3.独自性の高いCEPを可視化するという流れで分析を行います。
【目的】ブランドが想起される利用シーンや文脈(CEP)の把握
【使用ツール】リスニングマインドMCPを接続したChatGPT
APIを使い、包括的な状況カテゴリにおいて、消費者がどのようなきっかけで、どこで、なぜ、誰と、どんな感情・コンディション・目的でSubwayブランドを思い浮かべるかを具体化してください。そして、各状況でどのような具体的なニーズ(キーワード)と結びつくのかをテーブル形式でまとめてください。
クラスターAPIを使い、"マクドナルド"のブランド連想を収集し、「どこで・なぜ・誰と・どんな感情・どんな目的」などの文脈カテゴリ別に分類してください。
次に、以前の「サブウェイ」分析結果と比較して、マクドナルドとは重複しない、サブウェイならではの文脈・連想キーワードを抽出し、テーブルにまとめてください。目的は、サブウェイの独自ポジショニング(CEP観点)を明確にすることです。
上記の結果をもとに、「サブウェイ」ならではの強みを「マクドナルド」と比較するレーダーチャートを作成してください。上記プロンプトを使った分析結果はこちらでご確認できます。
・ListeningMind & ChatGPTによるCEP分析
2.新市場・新CEPの探索
従来のマーケティングでは、自社商品やサービスのメインターゲットや“王道”の利用シーンに注目しがちですが、商品の全く新しい活用方法を発見し、いわゆるブルーオーシャンとなるCEPを見出すことは、競争の激しい市場において非常に有益です。
検索データを用いることで、企業側が想定していなかった利用文脈や、まだ明確に言語化されていないニーズの兆しを捉えることができます。
このセクションでは、まだ確保できていない新しいCEPを見つけるためのプロンプトをご紹介します。
以下のプロンプトでは、1.商品の機能を起点に想定される目的・効用を整理→2.検索データ上でそれらがどの文脈と結びついているかを探索→3.既存カテゴリに収まらない新しい利用シーン(CEP)の兆しを抽出するという流れで分析を行います。
【目的】既存想定外の利用シーン・文脈(新CEP)の発掘
【使用ツール】リスニングマインドMCPを接続したChatGPT
・防水スプレーの持つ代表的な機能について、消費者が検索に用いそうな表現で列挙してください。アイテム名は除き、目的ワードのみを列挙してください。
・これらから、スプレーやグッズなどアイテム名を除き、汚れ防止、長持ち、など機能キーワードを10件を選び、これらについて検索されている関連キーワードをAPIの上限まで取得し、実行して進めよ
・こうした取得キーワードの中に含まれる、靴以外のカテゴリを示す名詞を取得せよ
・以下の各語彙について、それぞれ防水と防汚それぞれをかけ合わせたキーワードについて検索ボリュームを取得せよ:窓、壁、寝室、リビング、キッチン、トイレ、クローゼット、図書館、博物館、ソファー、カーペット、カーテン、襟、帽子、花上記プロンプトを使った分析結果はこちらでご確認できます。
・ListeningMind & ChatGPTで新領域でのカテゴリーエントリーポイント(CEP)を探索する
3.ブランド想起とCEPの関係性
1.では、ブランドがどのような利用シーンや文脈で想起されているのかを可視化し、2.では、まだ明確に結びついていない新しいCEPの探索を行いました。
本セクションでは、そうした利用シーンや文脈(CEP)と、実際に想起されるブランドとの関係性に注目します。
同じCEPであっても、必ずしもすべてのブランドが同じ強さで想起されるわけではありません。検索データを用いることで、「どのCEPで、どのブランドが、どの程度想起されているのか」を整理し、ブランドが持つ想起の強さや偏りを可視化することができます。
本セクションでは、特定の利用シーン・文脈(CEP)において、どのブランドが強く結びついているのかを把握するためのプロンプトを紹介します。
以下のプロンプトでは、1.各ブランドが想起されている文脈(CEP)を整理→2.CEPごとのブランド想起の強さを比較→3.ブランドごとの想起の偏りや特徴を可視化するという流れで分析を行います。
【目的】特定のCEPにおけるブランド想起の強さ・偏りを把握する
【使用ツール】リスニングマインドMCPを接続したChatGPT
1.「スターバックス」のブランド名でクラスターAPIを使用し、消費者の認識に関連する有意義なキーワード群を特定してください。
2. 同様の手法で、「ドトール」と「ブルーボトル」も分析してください。
3. 3つのブランド間の比較のため、共通の軸を提案してください。
4. レーダーチャートで3ブランドの消費者連想を可視化してください。
5. パーセプションマップを作成するために、どのような軸が適切か提案してください。
6. Plotlyを使ってパーセプションマップを視覚化してください。各ブランドを異なる色で表示してください。HTMLでダウンロードしてください。
上記プロンプトを使った分析結果はこちらでご確認できます。
・ListeningMind & ChatGPTでブランド連想の分析
まとめ
本記事では、リスニングマインドと生成AIをMCP連携し、検索データをもとにカテゴリーエントリーポイント(CEP)を可視化・探索するための実践プロンプトを紹介しました。
CEPとは、消費者が特定のニーズや状況に直面した際に、最初に思い浮かべる利用シーンや文脈を指します。どのCEPで想起されるかを把握し、新たなCEPを獲得していくことは、消費者の選択肢に入り続けるために重要な要素です。
CEPの分析にAIを活用する際に重要なのは、生成能力そのものではなく、どのような一次データを基に分析しているかです。AIはあくまで情報を整理・解釈する存在であり、根拠となるデータが不十分な場合、分析結果は仮説止まりになってしまいます。
その点、検索データは、実際の消費者が能動的に情報を探した「行動ログ」であり、関心・比較・検討といった意思決定プロセスが直接反映された一次データです。
MCPサーバーを通じてChatGPT・Copilot・Claudeなどの生成AIとリスニングマインドのデータを連携することで、信頼できる一次データを基にAIが分析・回答を行う環境を構築できます。
これにより、感覚的な推測や一般論ではなく、実際の消費者行動に基づいた市場調査・競合分析を、短時間で再現性高く行うことが可能になります。
他の業務向けプロンプト集もあわせてご覧ください。
・市場調査・競合分析
・広告効果測定・広告設計
・新商品開発
・SEO・コンテンツマーケティング
検索データを活用したAIによるカテゴリーエントリーポイントの分析を実際に試してみたい方は、リスニングマインドのトライアルやMCPサーバー連携についての紹介ページもあわせてご確認ください。
注記
※本記事のプロンプトを使った分析は、検索データに基づく分析事例であり、特定のブランドや製品のマーケティング戦略を代弁または評価することを目的としたものではありません。
使用されているキーワードは、実際の検索ボリューム、サジェスト、関連検索語などの情報をもとに収集されたものであり、消費者の関心や情報探索パターンを理解するための分析例として提示しています。
記載されているブランド名および製品は、分析構造を説明するための事例として引用しており、各企業の公式な見解や実際の施策とは関係ありません。本文の内容は筆者個人の見解に基づくものであり、誹謗中傷、歪曲、営利目的は一切含まれておりません。
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