売り場にたどり着く前に、すでに「これを買おう」と選ばれ終わっている
価格を下げる。パッケージを変える。棚の位置を取りにいく。検索順位を上げる。── 多くのブランドが日々戦っているのは、消費者が商品を比較し、選ぶ瞬間です。
しかし、本当に強いブランドは、その戦いに参加していません。
消費者の日常のどこかの瞬間に、すでに「これを買おう」と選ばれ終わっている。比較される土俵に立つ前に、想起の段階で勝負がついている。これが、選ばれ続けるブランドが立っている場所です。
その差を生むのが「思い出される瞬間」── CEPです
- プロテインで、忙しい朝の食事代わりに手軽に栄養を補いたい
- 帰りの荷物が増えて電車では厳しいと感じた瞬間、カーシェア
- ランニングやジム中にズレる不安やストレスを感じた瞬間、ワイヤレスイヤホン
- 食後のだるさや胃の負担が気になり、飲むか迷った瞬間、コンブチャ
- 甘いお菓子を我慢したいのに口寂しさを感じた瞬間、コンブチャ

ヒント:CEPファインダーは、ブランド名やカテゴリーを入力するだけで、消費者がその商品を思い出す瞬間 ── カテゴリーエントリーポイント(CEP)を、検索データとAIから特定できる新機能です。
こうした生活の一場面で、ある商品カテゴリーやブランドが頭に浮かぶ。この**「思い出される瞬間」こそが、購買の本当の出発点です。マーケティングの世界では、これをカテゴリーエントリーポイント(CEP)**と呼びます。
ある場面で真っ先に思い出されるブランドは、消費者が売り場に立ったときには、もう選ばれています。比較されることすらありません。
この構図は、BtoBでも変わりません
- 来期から人事評価制度を見直すことになった
- 営業会議で『今期はリードが伸びていない』と指摘された
- Excelでの顧客管理が、そろそろ限界だと感じた」
業務課題が顕在化した最初の瞬間 ── ここで真っ先に頭に浮かぶサービスが、その後の検討候補リストに入ります。比較表に並ぶ前に、相見積もりに呼ばれる前に、すでに選ばれる側に回っている。 BtoBにおいても、CEPを押さえたブランドが立っている場所は同じです。
しかし、ほとんどのブランドはCEPを十分に押さえられていません
「自社の商品が、どんな場面で選ばれているか」── マーケターなら誰もが、ある程度の答えを持っているはずです。
しかし、その答えは本当に網羅できているでしょうか。
ブランド論で世界的に知られるEhrenberg-Bass Instituteの研究によれば、ひとつのブランドには典型的に20〜50のCEPが存在すると言われています※。自社の商品について、20個、50個のCEPを言語化できるマーケターはどれだけいるでしょうか。
ヒント:リスニングマインドは、日米韓あわせてグローバル15億語の検索データをベースに、BtoBを含む幅広い分野のCEPを特定します。ニッチな業界・商材の想起の瞬間にも対応可能です。
実際には、消費者の生活には無数の想起のきっかけが存在し、自社が想定している場面はその全体像のごく一部にすぎません。そして多くの競合も、同じ盲点を抱えています。
つまり、まだ誰のものでもないCEPが、市場には数多く眠っているということです。新しいCEPの発見は、競合のいない市場の発見と同義です。そこでリスニングマインドは、まだ気づかれていないCEPを、検索データとAIから発見する新機能「CEPファインダー」を公開しました。
機能詳細
1. 顧客が商品を思い出す場面を把握できます

入力した商品名やブランド名をもとに、AIが消費者の生活文脈を分析し、商品が必要になる具体的な場面を整理します。
結果画面では、各場面がカード形式で表示されるため、消費者がどのような状況で商品やカテゴリーを思い浮かべるのかを直感的に確認できます。
2. 消費者の細かな目的や悩みを把握できます

同じ商品を検討している消費者でも、実際に抱えている悩みや目的は異なります。
こうした細かな生活文脈を把握することで、より具体的な顧客ニーズに沿った訴求設計が可能になります。
3. 購買の決め手となる条件を確認できます

各場面において、消費者が何を求めているのか、どの条件を重視して比較・購入するのかを確認できます。
LP・広告コピー・商品説明で何を強調すべきかを考える際の起点として活用できます。
4. 関連キーワードと検索結果の変化がわかります

関連キーワード、Google検索結果、AIO(AI Overview)、SERP履歴を確認できます。市場の関心や、競合の見え方の変化をひと目で把握できます。
5. AI検索で聞かれそうな質問がわかります

CEPと購入条件をもとに、消費者がChatGPTなどのAI検索で入力しそうな質問例を自動生成します。SEOやGEOを意識したコンテンツ企画に、そのままお使いいただけます。
職種別 CEPファインダーインサイト活用ガイド
GEO以外にも、CEPファインダーのインサイトを実務ですぐに活用できる方法を整理します。
| 職種 | 活用方法・インサイトポイント | 期待効果 |
|---|---|---|
| 戦略/ブランドマネージャー | 市場機会の発見(White Space):検索量は高いものの、まだ特定のブランドに占有されていないCEPを捉え、ブランドの新たな領域として定義する。 | メンタルアベイラビリティの拡大および新規市場の先取り |
| パフォーマンスマーケター | 広告効率の最大化:「タンパク質」という広いキーワードではなく、「残業中でも罪悪感なく食べられる夜食」のような具体的なCEPをもとにターゲティングコピーを設計する。 | ROASの向上および広告疲労の軽減 |
| 商品企画(PM/PO) | 未充足ニーズの反映:特定のCEP(例:運転中に摂取)で発生する不便さ(例:片手で開封しにくい)を把握し、製品機能の改善につなげる。 | 市場適合性(PMF)の高い新商品の開発 |
| 営業/流通MD | 流通接点の最適化:消費者が該当商品を探す場所や時間帯のデータをもとに、コンビニの棚配置やECのタイムセールを設計する。 | 購買転換率(CVR)の最適化 |
おわりに
CEPを把握することで、自社ブランドが顧客の心の中に入り込むための入口を設計できます。GEO対応からパフォーマンスマーケティング、新商品企画まで、これからは推測ではなくデータをもとに、顧客の日常を捉えていくことが重要です。
これまで見えていなかった機会が見え始めたとき、ブランドは初めて、消費者の「決定的な瞬間」に寄り添うことができます。
ご利用について
CEPファインダーに関するお問い合わせを受け付けております。
貴社の商品・ブランドでは、どのような場面で想起される可能性があるのか。検索データをもとにどのような市場機会を把握できるのか。ご関心のあるテーマや課題に合わせて、担当スタッフがご案内いたします。
リスニングマインドの「CEPファインダー」で、自社ブランドのまだ見えていない「思い出される瞬間」を見つけてみませんか。
※参考:Byron Sharp & Jenni Romaniuk『How Brands Grow Part 2』(Oxford University Press, 2015)