年々厳しさを増す夏の日差しは、消費者の生活習慣や購買意識にも大きな影響を与えています。
なかでも「日焼け止め」「日傘」などの紫外線対策アイテムは、検索ボリュームが年々増加し、近年は女性だけでなく男性のあいだでも日常的なアイテムとして定着しつつあります。
本記事では、異常気象が常態化する時代において“猛暑”が引き起こす検索行動の変化をもとに、紫外線対策市場の最新トレンドを読み解きます。
マーケターが見落とせない夏季商戦の切り口と戦略ヒントをご紹介します。
*本記事はインテントデータレポ―ト「猛暑の中、消費者はいま何を求めているのか?」の一部を抜粋して作成しております。レポートはこちらからご確認ください。
紫外線対策アイテムの筆頭、“日焼け止め”の検索トレンドとは?

“日焼け止め” 関連の検索は年間約4,900万回、直近3か月の月平均でも約580万回と高水準を維持しています。関連キーワードは約4万2000個にのぼり、消費者が多角的に情報を収集している様子がうかがえます。
“敏感肌”へのニーズの高さが際立ち、“紫外線吸収剤不使用”“ノンケミカル”など成分に関する検索の増加が見られます。製品選定では、肌への優しさや安全性を重視する意識が強まっていると推察されます。
紫外線吸収剤不使用の日焼け止めで注目されたブランド:by365

1年前と比べ“紫外線吸収剤不使用”に関する検索経路が増加しています。
日焼け止め市場で成分への関心が高まる中、by365が紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)である点が認知され、検索行動に影響したと考えられます。成分重視の流れとブランド特性が合致し、検索量の増加につながったと推察されます。
性別を超えて広がる“日傘”需要─検索データが示す変化

猛暑が常態化するなか、「日傘=女性のもの」というイメージは、すでに過去のものとなりつつあります。
強い日差しと体感温度の上昇により、いまや日傘は性別を問わず“身を守るための必需品”として注目されています。
実際に、メンズ用の日傘の検索量も年々増加しております。
“日傘男子は恥ずかしい”─購買の壁と突破口とは?

しかし、“男性 日傘 おすすめ”の前後には“男性日傘 恥ずかしい”“日傘男子 気持ち悪い”といった検索も見られ、日傘使用への周囲の視線やイメージを気にする男性が多いことが分かります。機能性よりも“恥ずかしさ”が購買判断の大きな障壁となっていました。
一方で、ワークマンやユニクロといった日常的なブランドや、モンベルなどのアウトドアブランドであれば“恥ずかしくない”と感じる様子も散見されます。
このように、男性は“使っても恥ずかしくない”と感じられるブランドを選択する傾向があり、非日傘系ブランドの新規参入にもチャンスがあると考えられます。
インテントデータレポート
本記事でご紹介したのは、消費者行動のごく一部です。
より詳細なデータとインサイトを含むフルレポートは、こちらからご覧いただけます。
体感温度対策:冷感インナー/冷感スプレー/ひんやりコスメ/クーリングマッサージャー
紫外線対策:日焼け止め/日傘/日焼け後のアフターケア
コンディショニング対策:熱中症対策ゼリー・飲料/夏バテ向け食品
冷感インナーと言えばどのブランド?
検索量が急増した日焼け止め製品は?
夏バテ予防で思い出される食べ物は?
など、様々な消費者インサイトをご紹介しております。
