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トリプルメディア戦略とは?効果的なデジタルマーケティングの実践方法

デジタルマーケティングを担当したことがある方なら、消費者との接点となるデジタルチャネルの特性を理解し、最適なメディアミックスを模索することに悩んだ経験があるのではないでしょうか。

本記事では、ブランドメッセージを効果的に伝え、トラフィック増加とコンバージョン向上を実現する「トリプルメディア戦略」について詳しく解説し、実際の活用事例も紹介します。

トリプルメディア戦略の定義

トリプルメディア戦略とは、オウンドメディア(Owned Media)ペイドメディア(Paid Media)アーンドメディア(Earned Media) の3つのメディアを組み合わせ、マーケティング活動を最適化する手法です。それぞれのメディアの特徴を理解し、戦略的に活用することが重要です。

1. オウンドメディア(Owned Media)

オウンドメディアとは、企業が自ら所有・運営するメディアを指します。

代表的なオウンドメディアの例

・自社ウェブサイトやブログ
・メールマガジン
・モバイルアプリ
・公式SNS(X、Facebook、Instagramなど)

オウンドメディアのメリット

・企業が情報発信をコントロールできる
・長期的な資産として活用できる
・ブランドの信頼性向上につながる

オウンドメディアのデメリット

・立ち上げに時間とコストがかかる
・認知を広げるための追加施策が必要

オウンドメディアはメッセージの発信主体が企業であるため、企業が伝えたいことだけを一方的に伝えていないか、消費者が知りたい内容や気になるコンテンツとなっているのかをチェックする必要があります。
そして、オウンドメディアの集客を強化するには、SEO(検索エンジン最適化)が欠かせません。
オウンドメディアとしてブログを開設し、業界のトレンドやノウハウ記事を発信。SEOを意識したキーワード設計定期的なコンテンツ更新により、検索流入が2年間で3倍に増加した事例もあります。

2. アーンドメディア(Earned Media)

アーンドメディア
画像引用:Unsplash

アーンドメディアとは、消費者や第三者が情報を発信・拡散するメディアです。

代表的なアーンドメディアの例

・SNSでの口コミ・シェア
・ブログやYouTubeのレビュー記事・動画
・Googleマップの口コミ

アーンドメディアのメリット

・消費者の信頼を得やすい
・口コミが広がることで自然な集客が可能
・広告費をかけずに認知度を高められる

アーンドメディアのデメリット

・企業が情報をコントロールできない
・ネガティブな評判も拡散される可能性がある

トリプルメディアの中でアーンドメディアは、消費者が製品を購入する前の情報収集の段階でアクセスするコンテンツ(例: レビュー、比較、口コミなど)の中心であり、購買決定段階で良くも悪くも多くの影響を与えるメディアだと言えます。
アーンドメディアを活用し、インフルエンサーとのコラボレーションを実施するのも効果的です。過去にコスメブランドが、ユーザーがInstagramで商品レビューを投稿しやすいようハッシュタグキャンペーンを展開した結果、短期間で数万件のUGC(ユーザー生成コンテンツ)が発生し、売上が前年比150%に増加した事例もあります。

3. ペイドメディア(Paid Media)

ペイドメディア
画像引用:Unsplash

ペイドメディアとは、企業が広告費を支払って活用するメディアのことです。

代表的なペイドメディアの例

・Google広告(リスティング広告、ディスプレイ広告)
・SNS広告(Facebook広告、Instagram広告、X広告など)
・動画広告(YouTube広告、TikTok広告)

ペイドメディアのメリット

・短期間で大規模な集客が可能
・ターゲットを詳細に設定できる
・ブランド認知度を素早く向上できる

ペイドメディアリット・デメリット

・広告費がかかる
・広告効果が一時的になりやすい

マーケティング予算のほとんどがペイドメディアに充てられることが多く、幅広いユーザー/新規顧客へのリーチや、自社のターゲットに絞り込んだアプローチなど、目的ごとに有効に活用できるメディアです。
あるD2Cブランドは、FacebookとInstagram広告を活用し、ターゲット層にパーソナライズド広告を配信。クリエイティブのABテストを繰り返すことで広告のCTR(クリック率)を30%向上させ、1カ月で売上を2倍にしたという事例もあります。

トリプルメディアを活用した戦略

このように、トリプルメディアにはそれぞれ長所と短所があります。そのためデジタルマーケティングにおいてメディアを運用する際は、各メディアを組み合わせ、シナジー効果を生み出すことで、多くの流入やコンバージョンなどの効果が期待できます。

これを実現するためには、各チャネルの特性を細かく理解し、どのメディアが製品や企業に効果的なのかをROASやROIなどの基準で測定し、最適なメディアの組み合わせを見つけてアクションプランを立てる必要があります。

トリプルメディアの企業活用事例

ユニクロのデジタルマーケティング戦略

  • ペイドメディア: YouTube広告やリスティング広告を活用し、新商品や季節に合わせたプロモーションを強化。
  • オウンドメディア: 公式アプリとECサイトを強化し、オウンドメディアである”LifeWear Magazine”コンテンツマーケティング(ファッションに関する最新のトレンド情報や製品、サステナビリティについて紹介するなど、コンテンツマーケティングを強化。
    消費者が単にユニクロの商品を購入するだけでなく、ブランドの哲学や背景を知り、共感を得ることでリピート率の向上に繋がりました。

スターバックスのUGC(ユーザー生成コンテンツ)戦略

  • ペイドメディア: InstagramやFacebook広告を活用し、季節限定ドリンクの認知度を向上。
  • アーンドメディア: ユーザーが季節限定ドリンクの体験をSNSで共有することで、数百万件のUGCを生成。
    その結果、自然とブランドの認知度が高まり、季節限定ドリンクの関心を引き出すことに成功しました。

まとめ:トリプルメディア戦略を実践しよう

トリプルメディア戦略を活用することで、企業は広告費を最適化し、継続的なトラフィックの増加とコンバージョンの向上を実現できます。3つのメディアを上手く組み合わせて、有効に活用してみてください!

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