マスク生活をしていたコロナ禍に歯の矯正を始める方や、口臭が気になってケアをする方など、何かと口の中や歯のケアを始めようとした方が多かったようです。
口腔や歯のケアの中でも毎日使う、歯磨き粉についての検索データを見てみました。
消費者はどのような悩みを持って何を検索しているのか?何について質問をしているのかを見てみましょう。
今の歯磨き粉の市場、消費者のニーズは?
まずは歯磨き粉全体の市場を見ていこうと思います。
検索量の多いキーワードは?
インテントファインダーで検索量の多いキーワードを見てみました。
ホワイトニングや白くなるなど、ホワイトニングに関するニーズが圧倒的に多かったです。
ブランド名は検索量が月平均検索量が多い順に
- オーデント 歯磨き粉 (月平均13,000回)
- ガム 歯磨き粉 (月平均9,900回)
- Vussen 歯磨き粉 (月平均9,833回)
- クレスト 歯磨き粉 (月平均9,533回)
- キュラ 歯磨き粉 (月平均8,933回)
でした。
(※リスニングマインドの月平均検索量は直近3カ月の検索量の平均です。)
検索パスから見えた消費者のニーズは?
歯磨き検索後のパスを見てみると、目的は大きく分けて
①エチケットや美意識(水色):ホワイトニング おすすめ、歯がツルツルになる歯磨き粉、歯磨き粉 おすすめ 口臭
②病気の予防やケア(オレンジ):虫歯 歯磨き粉 最強、歯茎下がり 歯磨き粉 口コミ、歯周病 歯磨き粉 最強
虫歯予防に関してはフッ素、フッ素1450ppmなどの具体的なキーワードもありました。
③ランキングやおすすめ(緑):歯磨き粉 メーカー ランキング、歯磨き粉 ランキング アットコスメ、歯磨き粉 おすすめ ドラッグストア
の3つに分けられました。
ブランド名に繋がるのは、ガムとクリニカでした。(紫のキーワード)
次に、検索量上位に入っていた、ホワイトニング歯磨き粉の市場についてもう少し見てみます。
人気のホワイトニング歯磨き粉の市場は?
ホワイトニング歯磨き粉を検索する前に何を検索しているのか?
ホワイトニング歯磨き粉を検索する前に消費者は何に悩んで、何を検索しているのでしょうか?
①ホワイトニングやセルフホワイトニングの相場や値段を検索(黄色)
→歯医者やセルフでホワイトニングの集中ケアをしようと思ったが、諦めて歯磨き粉を探しているユーザー
②ホワイトパウダーやホワイトニングジェル、良い歯ブラシなど他のアイテムを検索(ピンク)
→毎日、手軽にできる歯のホワイトニングケアを探しているユーザー
がいることが分かりました。
更にzoomを広げると、
歯磨き粉のメーカー、商品名が登場しました。(水色のキーワード)
davids、2080、shiroku、クリニカアドバンテージホワイト、rocsなどのブランドがホワイトニング歯磨き粉として認知されており、検索されています。
オレンジのキーワードを見ると、青い、紫など歯磨き粉の色に注目している、色で覚えているユーザーがいました。
歯磨き粉ではありませんが黄色のキーワードを見ると“犬歯、糸切り歯”に関するキーワード、悩みもありました。
犬歯、糸切り歯とは前歯の中心から3番目の歯のことで、ホワイトニングの効果が出にくいと感じている方がいらっしゃり、特にこの歯だけホワイトニングしたい、ケアしたいという方がいることが分かりました。
ホワイトニング歯磨き粉を検索した後に何を検索しているのか?
ホワイトニング歯磨き粉を検索した後のパスは、前に検索されているキーワードと比べて、特定のブランドや商品名などのキーワードが出てきませんでした。
ランキング、口コミ、おすすめを探すユーザー(ピンク)
安全性を懸念しているユーザー(緑):ホワイトニング歯磨き粉 研磨剤なし 市販 おすすめ、ホワイトニング歯磨き粉 危険
効果について知りたいユーザー(水色):どれくらいで効果?無意味ですか?白くなりますか?なぜ白くなるのですか?
などの検索がされていました。
インテントファインダーで検索量上位にあった商品、ブランドは検索量は多いですが、検索パスにはなかなか出て来ません。
ブランドを認知している人は検索し、購入しているが、認知していない人へのアプローチが出来ていないと思われます。
まずは、ブランドを認知していない消費者(課題認知段階のユーザー)が検索しているキーワード(=投げかけている質問)を把握し、回答をしてあげることが大事です。
ユーザーの悩みに寄り添ったコンテンツ、ユーザーの悩みや疑問を解消できるような情報を発信してみましょう。
情報を発信していくことで、徐々にブランドを認知し、サイトへの流入も期待できるでしょう。
ホワイトニング歯磨き粉を探しているユーザー向けのコンテンツは?
では、ホワイトニング歯磨き粉を探している人に向けたコンテンツは、どのようなものが良いのでしょうか?
①効果に関するコンテンツ
キーワード:どれくらいで効果?無意味ですか?白くなりますか?
②定義や原理に関するコンテンツ
キーワード:ホワイトニングとは?なぜ白くなるのか?どの成分が効果あるのか?歯が黄ばむ理由は?
③安全性に関するコンテンツ
キーワード:成分、研磨剤、危険、チェックするべき成分
などのコンテンツが考えられるのではないでしょうか?
他にも、ホワイトニングというワードが入っていない場合の検索パスには、“歯の黄ばみ”、“黄ばんだ歯を白くする”などのキーワードがあったので、ホワイトニングというワードを使わないユーザーに向けてはこのようなワードを使ってみましょう。
犬歯、糸切り歯の歯磨きの方法や、ホワイトニングの相場からの流入を狙うのも良いでしょう。
今回はホワイトニング歯磨き粉について見てみましたが、リスニングマインドを使うと、
- 虫歯や歯周病ケア用の歯磨き粉の検索データ
- お悩み別に、ユーザーが求めている歯磨き粉の情報
- 歯医者でのホワイトニングやセルフホワイトニングを検討している人のパス
- ブランドごとに検索されているキーワードの違い
- 自社ブランドから他社に流れていく経路
なども見ることができます。
おまけ~アンパンマンの歯磨き粉~
アンパンマンの歯磨き粉も月平均約15,000回、年間約175,000回も検索されていたので、気になって検索パスを見てみました。
検索パスから
①アンパンマン vs しまじろうの戦い(黄色のキーワード)
②歯磨きしたくない子ども vs 歯磨きしてほしい親の戦い(ピンクのキーワード)
が見えました。
- 歯磨き 動画 アンパンマン
- アンパンマン 歯磨き 絵本
- アンパンマン 歯磨き ミラー
- アンパンマン 歯磨き かばお(かばお君の歯磨きのおもちゃ)
など、子どもが歯磨きに興味を持つよう様々なアイテムを探し、日々奮闘している親御さんの姿が目に浮かびました…。
歯磨き粉は既に多くの商品が市場にあり、日常生活で当たり前となっているアイテムですが、それでも消費者はこのように多くの質問や悩みを持って、検索バーに投げかけています。
歯磨き粉の検索データを見ましたが、歯磨き粉や歯ブラシなどの歯磨き関連のアイテムだけでなく、絵本やおもちゃ、動画などのコンテンツに関するニーズがあることまで分かりました。
歯磨きに関連する市場は思ったより広いです。
歯磨きに関連した企業だけでなく、絵本やおもちゃ、コンテンツを開発している企業でも、何か商品やマーケティング戦略に反映できるアイディアがあるのではないでしょうか?
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是非気になるデータを見てみてください!