MBTI診断は、マイヤーズ=ブリックス・タイプ診断(Myers-Briggs type indicator)の略称で、16タイプ診断や16パーソナリティ診断とも呼ばれています。4つのアルファベットで性格を16タイプに分類する、自己申告型の性格診断です。
血液型や星座占いとは違い、自己申告型であることから当たっていると思う方が多く、盛り上がる話題の一つとなっています。若い世代に人気で、自分のMBTIを把握するだけでなく、友人や恋人との相性を見たり、最近では仕事や進路を決める際にも参考にされております。
(最近ではMBTIだけで他者を判断し、決めつけてしまう“MBTIハラスメント”というのもあるみたいです…)
今回は流行りのMBTIについて検索データで分析してみました。
MBTIの検索量と推移
MBTIと16タイプに関連するキーワードの検索は、毎月2500万回行われています。
“MBTI診断”という一つのキーワードだけでも毎月277万回検索されており、MBTIに関する関心が高く、話題のトピックであると言えます。
去年から検索量が急増し、24年6月以降は減少傾向にありますが、他の占いや診断と比べると圧倒的な検索量の違いが見えました。
8~10月の月平均検索量が、
MBTI診断:277万回
占い:116万回
タロット占い:105万回
しいたけ占い:77万回
めざまし占い:63万回
となっており、MBTIが他の診断や占いより2~4倍ほど検索されていました。
名称をはっきり分かっておらす、[MDPIやMTBI]など、一文字違いで検索したり、何となく音は合っているが文字が違う検索も見えました。
MBTI別検索ランキング
では、16タイプの中で1番検索されているタイプはどのタイプでしょうか?
単一キーワードではなく、各タイプ名が含まれた全ての検索を1つのトピックとして括り、検索量とキーワード数順に見てみました。
1番検索されているMBTIは?
- ENFP(1,681,951)
- INFP(1,602,461)
- ISFP(952,626)
- INFJ(793,134)
- ISTP(655,813)
- ESFP(564,647)
- INTP(557,239)
- ENFJ(544,307)
- ENTP(541,336)
- INTJ(509,659)
- ISFJ(482,891)
- ESFJ(457,006)
- ESTP(386,952)
- ENTJ(358,251)
- ISTJ(283,668)
- ESTJ(249,555)
検索量が多いということは、多くの人が興味を持ってたくさん検索しているということです。
検索量順に見ると、上記のようにTOP3はENFP、INFP、ISFPでした。
○○FPに関する興味関心が高いようです。
1番色んな検索がされているMBTIは?(検索数とキーワード数の比較)
検索データを見る時に、単純に検索量を見るだけでなくキーワード数も見る必要があります。
左の図は先ほどご紹介した検索量順に見た結果で、右の図はキーワード数順に見た結果です。
キーワード数が多いということは、そのMBTIタイプに関して様々なキーワードで検索が行われているということです。
INTJは検索量は10位ですが、キーワード数は1位、INTPは検索量は7位ですが、キーワード数は4位です。
IN○○の4つのタイプに関して、消費者は様々なキーワードで検索を行っているということが分かりました。
MBTIを検索する目的
次にMBTIを検索する目的を見てみます。
MBTIの前後2段階に検索されている約1万5千個のキーワードを収集し、目的ごとに分類してみました。
50個以上に分かれたクラスターから、いくつかピックアップし、紹介します。
①性格や割合、ランキングが知りたい
シンプルに各タイプの性格や特徴を知って自己分析・他者分析をしたいという目的や、日本人に1番多いMBTIや日本・世界のMBTIの割合を知りたくて検索しています。
ランキングに関連するキーワードは、“性格良いランキングや聞き上手ランキング”などポジティブな内容から、“生きづらさランキングやメンタル弱いランキング”などのネガティブな内容まで幅広くありました。
②恋愛と結婚のタイプや適正について知りたい
占いや診断といえば、外せないのが恋愛や結婚に関する診断ではないでしょうか。
MBTI診断も各タイプの恋愛スタイルや結婚の適正について、恋愛に悩んでいる方や結婚を考える独身の方などが検索しています。
MBTIから恋人が電話してくれない理由を分析し、理解しようとしている姿も検索データから見えました。
③進路や職業適性について知りたい
職業や進路を決める時や、悩んでいる時にはMBTIタイプ別の適職を知りたくて検索しています。
投資に関してもMBTIとセットで検索されているというのは、個人的には意外でした。
積立NISA、新NISAなど、一般人の投資も増えてきているので、MBTI別の投資スタイルをコンテンツとして発信したり、MBTI別のおすすめの銘柄などを提案することで、若い世代に向けてのアプローチができるかも知れません。
④芸能人やキャラクターのMBTIが知りたい
最近ではキャラクターに誕生日や血液型でなく、MBTIもあるようです。
アニメのキャラクターや芸能人のMBTIが知りたいユーザーグループの検索もありました。
キャラクターのMBTIを知ると、キャラクターの理解度が深まりそうですし、好きなキャラクターと自分の相性を見てみる楽しみもできますね。
⑤発達障害との関連性を知りたい
こちらは少しセンシティブな内容となりますが、メンタルヘルスや発達障害についてもMBTIから傾向を把握し、情報を得ようとしています。
ペルソナを分析した結果は下記の通りです。
⑥他の診断ツールとの違いを知りたい
同じような自己申告型の性格診断であるソシオニクス診断やストレングスファインダーと比較したり、違いを知りたいユーザーの検索もありました。
MBTIシャドウ診断と言うものもあるようです。
最近話題の新たなMBTI診断
最後にMBTIに関するキーワードの中で最近検索量が伸びているキーワードを見てみました。
“裏MBTI診断や顔のMBTI”など、MBTIが本来の“マイヤーズ=ブリックス・タイプ診断(Myers-Briggs type indicator)”の略ではなく、4文字のアルファベットで16タイプに分類する診断の代名詞となっておりました。
通常のMBTI診断ではなく、新たな自己診断ツールを探している消費者が増えてきていることが分かりました。
まとめ
このようにMBTI診断を行うことで、主に自分について分析し、理解したいという欲望が見えますが、他者のMBTIの特徴を把握し、恋愛や職場、家族との関係構築に活かしたいという欲望も見えました。
適職を知りたいという消費者心理や、健康や医療もMBTIで傾向を見ようとしている姿も見えましたが、あくまで性格診断ツールの1つですので、参考程度に留めておく必要があるでしょう。
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