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新生活「おやじスイーツ」から「寝袋」まで?新生活を迎えた単身赴任者の意外な検索トレンド

3月になり、新たな環境での生活が始まる季節となりました。この時期は引っ越しや転職、進学など、人生の大きな転機を迎える人が多く、「新生活」 という言葉がよく使われます。皆さんにとって「新生活」とは、どのようなイメージでしょうか?

今回は「新生活」に関する検索データを分析していたところ、興味深いキーワードの動向や意図が見えてきたので、ご紹介したいと思います。

新生活の検索動向

まず、「新生活」というキーワードをインテントファインダーで分析したところ、毎年2月頃から関連検索のボリュームが急増することが分かりました。「新生活」という単語単体での検索よりも、「家電」「セット」といった買い物関連のワード が多く含まれており、新生活を始めるにあたり、必要なアイテムを探している人が多いことが明らかになりました。検索トピックを見ても、大半がブランド名や家電に関連するものが中心となっています。

その中で、「新生活 必要なもの」という、より具体的な検索ワードが目に留まりました。このキーワードを辿ることで、新生活に本当に必要なものを知る手がかりになるのではないかと考え、さらに詳しく検索パスを確認してみました。

新生活で必要なもの+趣味?

検索データを分析すると、「新生活 必要なもの」を検索した人は、チェックリスト、日用品、消耗品 などを細かく調べていることが分かりました。その中で意外だったのが、「趣味」に関連するキーワードが含まれていたことです。つまり、新生活や春というタイミングをきっかけに、新たな趣味を探している人が一定数いるということです。

では、彼らはどのような意図で「趣味」を検索しているのでしょうか?ロードビューを活用し、具体的な検索パスをさらに深掘りしてみました。

「新生活 必要なもの」を検索した後に「趣味」を検索したパスは11件あり、そのうち7件が50代、3件が単身赴任者 という結果でした。そこで、単身赴任者がどのような趣味を求めているのかを詳しく調べるため、「単身赴任 趣味」というキーワードをパスファインダーで検索してみました。

単身赴任者の趣味とその背景

予想に反して、趣味そのものよりも、単身赴任に関するさまざまな悩みが検索されている ことが分かりました。単身赴任を楽しむ方法を探しているキーワードが多かったものの、「寂しい」「むなしい」といった孤独感を示すワード も多数登場し、単身赴任者の大きな課題のひとつが「孤独」である ことが浮き彫りになりました。

また、「妻」「子供」「帰省」など、家族に関する悩みも多く検索されており、単身赴任者が趣味を探す背景には、こうした家族との距離や生活の変化に対する不安が影響していることが推察されます。

次に、当初の検索目的であった単身赴任者の趣味についてさらに詳しく調べるとともに、それ以外の悩みやニーズを把握するため、クラスターファインダー機能を活用しました。

単身赴任者の検索クラスター分析

その結果、単身赴任者自身の悩みとして 「帰省」「費用」「健康」「課税」 などが挙げられ、経済的・健康面での不安があることが確認できました。一方で、単身赴任者本人ではなく、家族側の視点からの検索も多く、「単身赴任と子育ての課題」「単身赴任の夫婦関係」「転勤族の妻のキャリアと生活」 などのクラスターも存在していました。

この中からまず、私が注目した趣味に関するクラスターを見ていきます。具体的には、
「50代から始める趣味」
「中年男性の趣味探索」
の2つが主要なクラスターとして挙げられます。ここでは、AIレビューをもとにした分析結果を簡単にご紹介します。

50代から始める趣味

このクラスターでは、「お金のかからない趣味」「生きがい」 というキーワードが多く見られ、経済的な負担を抑えつつ、自己実現を求めるニーズ が強いことが分かります。

また、「スポーツ」や「サークル活動」に関連するワードも多く、健康維持や社会的なつながりを大切にしている傾向がありました。これは、孤独感を和らげたいという隠れた意図 があることを示唆しています。

中年男性の趣味探索

このクラスターでは、「一人でできる趣味」「男性向けの趣味」 というキーワードが中心でした。単身赴任者が限られた時間を有効に活用しながら、リラックスや自己成長、社交の要素 を求めていることが伺えます。

検索結果を分析すると、「趣味を選ぶ際に、楽しさだけでなく社会的評価や自己成長を重視する傾向」が見られました。特に、料理や読書など、他者からの評価を得やすい趣味が注目されていました。さらに、趣味を通じたリフレッシュやストレス解消の効果も求められており、単身赴任の孤独を紛らわせるために趣味を取り入れようとする意図があるようです。

全体的に、単に時間を過ごすためではなく、社会的なつながりの形成、自己成長、ストレス解消 などの要素を考慮しながら趣味を探していることが確認できました。

ミニマリストと寝袋の関係

次に、単身赴任者のライフスタイルに関するキーワードを見ていたところ、「ミニマリスト」 という検索クラスターが見つかりました。単身赴任者は一人暮らしが基本となるため、生活コストを抑えようとする傾向があります。これに関連して、「寝袋」というキーワードが登場したのが興味深い点でした。

検索結果を見ると、「ミニマリスト=寝袋」という認識があるのか、ミニマリスト関連の32個のキーワードのうち、10個が寝袋を含んでいる ことが判明しました。これは、単に生活をシンプルにしたいという考えを超えて、極限まで物を減らすことを目指している人が一定数いることを示しています。

「おやじスイーツ」と単身赴任者

さらに、単身赴任者の趣味や日常の過ごし方を探る中で、「おやじスイーツ」というキーワードが登場しました。これは、単身赴任者が赴任先での生活を充実させるために 「グルメ探索」 を楽しんでいることを示しています。

「おやじスイーツ」は一般的なスイーツトレンドとは何が異なるのでしょうか?そこで、ペルソナビューを活用してさらに詳しく分析 してみました。

分析を進めると、函館や札幌といった北海道の地名が含まれるクラスター が見つかりました。それだけでなく、「バイキング」「食べ放題」「ビュッフェ」など、量を楽しむスタイルの食事に関連するキーワード も多く見られました。

また、もう一つの顕著な傾向として、検索手段として「ブログ」に関するキーワードが目立つ ことが分かりました。SERP(検索結果ページ)を確認すると、動画コンテンツよりもブログ記事の比率が高く、「おやじ」層は情報収集の際にYouTubeなどの動画よりもブログを好む傾向 にあることが推察されます。

「おやじスイーツ」を検索する人々は、コンビニなど手軽に購入できるスイーツ から、話題のスイーツスポット、さらにはキャラクター(すみっコぐらし)とコラボした店舗 にまで幅広く関心を持っていることが分かりました。

まとめ

今回は「新生活」をテーマに、単身赴任者の悩みや趣味、ライフスタイルについて検索データをもとに分析しました。検索データを通じて、彼らが趣味を通じて孤独を紛らわせたり、グルメ探索を楽しみながら、新しい環境に適応しようとしている姿 が浮かび上がってきました。

さらに検索データを深掘りすると、興味深い点がいくつか見えてきます。
例えば、
✔ 「おやじスイーツ」を検索した人が「すみっコぐらしコラボ体験」に興味を持った理由は?
✔ ミニマリストを志向する人々のライフスタイルには、他にどんな特徴があるのか?
✔ 「新生活」を検索する人々は、家電や生活必需品以外にどのような情報を求めているのか?

こうした検索意図をもっと深く知りたい方は、リスニングマインドのトライアル をぜひお試しください!
検索データを分析することで、自分だけのインサイトを発見することができます。

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