サービスの目的
情報量が多くなり、複雑化するほど、私たちは情報を解釈するためのツールや手段が必要になります。情報そのものだけでは、インサイトを得るのが難しい場合があるからです。このような状況で、最もシンプルで効果的な方法が、ピアグループとの比較です。
キーワード領域におけるピアグループは、さまざまな形で定義できます。たとえば、以下のようなケースが考えられます。
- 業界内の競合相手
- 類似の状況や感情状態
- 製品は異なるが、ユーザー目線で同じ目的を持つもの
ピアグループのキーワードグラフを同じ条件で観察することで、単一のグラフを見る場合とは異なる解釈が可能になります。もちろん、各グラフを個別に確認することも方法の一つですが、1画面で比較すると、作業の効率性が向上すると判断し、この機能を提供しました。
使用方法と解釈
使用方法は非常にシンプルです。以下の手順で操作できます。
パスファインダーでモードを選択して、対象となるキーワードを入力します。そして、結果画面で比較したいキーワードを追加で入力します。
モードの選択方法や検索手順については、以下のリンクをご参照ください:
リスニングマインド使用ガイド|キーワード比較機能|機能説明
キーワード比較結果例
電子レンジとオーブンレンジのパスを比較しました。両製品のパスを見ると、電子レンジのパスにはオーブンレンジが、オーブンレンジのパスには電子レンジが頻出しており、購入時に両製品が一緒に検討されていることが分かります。しかし、具体的な需要には違いが見られます。
まず、電子レンジでは「単機能」のようなキーワードが目立ちます。シンプルで電子レンジ機能に特化した商品を求める需要が確認できます。
また、電子レンジとオーブンレンジを選ぶ基準も明確に異なっています。電子レンジでは「容量」や「出力」に関するキーワードが頻繁に登場します。一方、オーブンレンジでは「出力」に関するキーワードは見られませんが、「30L」「21L」といった容量に関するキーワードが頻出しています。このことから、電子レンジの購入時には容量と出力の両方が考慮されますが、オーブンレンジでは容量が購入決定の主要な要因となっていることが分かります。
結論
比較可能なキーワードの検索経路を1画面で可視化することで、個別の経路を確認する場合とは異なるインサイトを得ることができます。情報は比較することで、その意味が変わるからです。
この比較を通じて、以下のような検索意図が把握できます:
- ユーザーが自社ブランドと競合ブランドを検索する際、どのような違いがあるのか
- この違いをもとに、改善策や実行可能な戦略を見出すことができる
ブランドの強みを強化したり、弱点を補完する選択肢が見つかると考えられます。