SERP(SERPs)とは?
SERP・SERPs(サープ・サープス)とは検索結果ページのことです。「Search Engine Result Page」の頭文字を取ったもので、検索エンジンで検索した際に表示される画面を指します。
検索ワードとの関連性が高いものや、企業や個人が費用を支払うスポンサー広告が検索結果の最上部に表示されます。検索アルゴリズムにより、検索ワードとの関連性が低いコンテンツは下位に表示されます。
世界的に広く利用されている検索エンジンにはGoogle、Microsoft Bing、Yahooがあります。これらのSERPには共通して以下のような項目が含まれます。
- リンクされたウェブページのタイトル(またはタイトルタグ)
- 各ページのURL
- 各ウェブページに対する簡単な説明(メタディスクリプション)
- 検索ワードに関連した画像
- People Also Ask(PAA)質問リスト(関連質問:他の人が検索語に関連して質問するリスト)
- 広告
表示されるSERPは全ユーザー共通する部分もありますが、異なる結果が表示される場合もあります。その理由は、検索エンジンがユーザーの位置、検索/ブラウザ履歴などのデータを基にSERPをパーソナライズする場合があるからです。
代表的なSERPの構成要素
検索エンジンはランキングシグナルや重要な要素を反映して結果ページを表示します。Googleの代表的なSERP構成要素(形式)は次の通りです。
#1 強調スニペット
強調スニペットは、SERPの最上段に表示される簡略なテキスト形式の情報/コンテンツです。検索ワードが質問形式(例:’SERPとは何ですか?’)の場合、強調スニペットはウェブページ内の回答部分を引用して表示します。
#2 ナレッジパネル・ナレッジグラフ
ナレッジパネルは、SERPの右側に表示される情報ボックスです。ナレッジパネルは、人物や場所に関する検索ワードで多く登場します。基本情報や関連する事実、画像などの情報が表示されます。
#3 ローカルパック
ローカルパックは、近くのレストランを検索する場合など、特定の地域名を含むキーワードで検索した際に表示されます。Googleビジネスプロフィールに基づいた、該当店舗の位置、評価、電話番号を示す「地図」形式で表示されます。ローカルパックのランキングは「キーワードとの関連性、検索ユーザーと店舗の距離、店舗や企業の知名度」によって決まります。
#4 リッチスニペット
リッチスニペットは、通常の表示内容に加えて画像や動画、レビューなどが表示されます。通常のオーガニック検索結果と似ていますが、星評価、価格、画像などが一緒に表示されるのが特徴です。ユーザーがクリックしなくても、事前にウェブページの内容や評価を把握できる利点があります。
#5 画像パック(Image Pack)
画像パックは、検索した時に関連画像が上位に表示される形式です。さらに、検索ワードを通じて画像を確認するだけでなく、画像ファイルを添付して逆検索することもできます。
#6 動画結果
動画(ビデオ)結果は、入力したワードとの関連度に応じてオーガニック検索結果の上部や画像/強調スニペットの下に表示されることが多いです。例えば、歌手を検索すると、まずWikipediaのようなオーガニック検索結果が表示され、その下にミュージックビデオや画像が表示される方式です。
#7 他の人はこちらも検索(People Also Ask)
他の人はこちらも検索(People Also Ask)は、検索ワードに関連する質問やキーワードを集めたリストです。質問の一つをクリックすると、上位のウェブページから引用した回答が表示されます。SERPの1ページ目に表示されている場合、関連質問の回答として表示される確率が高くなります。
#8 Twitterカード
SERPにはたまに、関連するX(旧Twitter)投稿が表示されることがあります。特にリアルタイム報道が多いイベントの場合などが該当します。ユーザーがスポーツイベントや天気などを検索すると、リアルタイムの情報とリアルタイムの反応を提供するツイートがSERPの上部に表示されることがあります。
#9 ニュース
ニュースは、特定の結果に対する主要な記事がSERPの上部に表示されることです。
#10 Googleショッピング
ショッピングをする前に、多くの人は特定の製品を検索し、その製品に関する情報やレビューを探します。これに対応するため、Googleなどの検索エンジンでは「ショッピング」機能を通じて製品レビュー、価格、関連ウェブページなどを表示しており、検索結果から直接商品ページにアクセスができます。
SERPに表示されるまでの流れ
作成したコンテンツがSERPに表示されるまでに[クローリング→インデックス→ランキング]の3つのステップがあります。
- クローリング
検索エンジンのクローラーがサイトを訪れ、ページを発見、読み取る作業です。公開後、クローラーに見つけてもらうまでに時間がかかることがあります。 - インデックス
クローラーが収集した情報を検索エンジンのデータベースに保存する作業です。インデックスが完了すると、インターネット上の検索結果に反映されます。 - ランキング(スコアリング)
SERPに表示するときのランキングを決めるプロセスです。
SERPスコアリングの5つの仕組み
検索エンジンはアルゴリズムの仕組みやランキングシグナルを公開していませんが、一般的に知られているいくつかの要因から仕組みを推測することができます。
- バックリンクの数:特定のページがリンクされている外部ウェブページの数は、SERPの順位を決める重要な要素です。多くのバックリンクがあるということは、そのページがテーマに対して権威(authority)や影響力があり、信頼できるコンテンツであることを意味します。
- 関連キーワードの数:テーマと関連する包括的なキーワードを使用すると、スコアリングに好影響を与えます。ただし、これを検索エンジンが嫌がる「キーワードスタッフィング(*特定のキーワードを意図的に繰り返し大量に挿入すること)」と混同してはいけません。Googleは検索ワードがどのように検索されてきたかについて時間軸と共に情報を公開しており、「Googleトレンド」で確認できます。
- 構造:Googleのアルゴリズムは、ユーザーが簡単に探索し、素早く情報を得られるように、シンプルなセクションで構成されたページや、簡単で分かりやすい言葉で書かれたコンテンツを好みます。
- ユーザーエクスペリエンス:ウェブページの読み込み速度、セキュリティや使いやすさなどの細かいUX要素もSERPの順位に影響を与えます。
- 信頼性:検索エンジンは、ウェブサイトのセキュリティ、信頼性、トラフィック、時間の経過と共に得られたバックリンクなどの蓄積データも考慮します。
SERPに現れる4つの検索意図(インテント)
今回、様々なSERPを紹介しましたが、Googleがこのように様々な形式でSERPを構成する理由は、ユーザーの検索意図を分析し、ユーザーのニーズにぴったり合う検索結果を提供するためです。そのため、GoogleのSERPを分析することで、ユーザーがどのような意図(インテント)を持って検索しているかを把握することができます。検索意図は大きく4つに分類できます。
#1 情報型(インフォメーショナルクエリ/Knowクエリ)
検索ユーザーが知りたいことがあって行う検索の意図です。フィーチャードスニペットのような形式で答えが提供されることが多いです。
#2 移動型(ナビゲーショナルクエリ/Goクエリ)
目的のサイトやページ、特定の場所を探そうとする意図です。例えば、特定のサイトで商品を購入するために「Amazon」や「楽天」などを検索したり、「近くのラーメン屋」などを検索することが該当します。
#3 商業型(コマーシャルクエリ/Doクエリ)
購入の意図を持って関連製品、ブランド、サービスを調査しようとする意図です。iPhoneを購入する前に‘iPhone15 口コミ’を検索したり、ワンピースを買うために“ワンピース おすすめ 20代”を検索するなどが例として挙げられます。
#4 取引型(トランザクショナルクエリ/Buyクエリ)
購入の準備ができたユーザーの検索意図です。既に購入する製品・対象が決まっているため、購入先、購入時期、購入条件について検索します。「商業型」と「取引型」を混同する方もいますが、商業型はまだ購入する製品が明確でないorすぐに購入する意図がない状態での検索であり、取引型はすぐに購入する意図の検索です。
コンテンツを作成する前にSERPを通じてインテントを確認することが重要です。あるキーワードに対して「情報型」コンテンツを一生懸命作成したのに、そのキーワードが「商業型」に該当し、商業型コンテンツが主に表示される場合、ユーザーにコンテンツが表示されない事態が発生します。
リスニングマインドを使用すれば、Google検索アルゴリズムやSERPに関する背景知識がなくても、顧客のインテントを簡単に把握することができます。
詳しくはこちらの記事をご確認ください!
☞検索意図(検索インテント)とは?