お酒メーカー各社でノンアルコールドリンクに力を入れており、スマドリやドリンクスマートなどというスローガンを耳にするようになりました。
前までは、ノンアルコールは運転する人が飲むもの、ノンアルコールビールで大事なのはよりビールに近い味という認識がありましたが、今はどうなっているのでしょうか?
検索データからノンアルコール市場を分析してみました。
本記事はインテントデータレポート(コスメ・ノンアルコール)の中から一部抜粋した内容となっております。
フルバージョンはレポート(無料)をご確認ください。
ノンアルコールの市場規模
酒類に関する検索(左図)は月平均6000万回検索されており、ほとんどのお酒の検索量が年々増加傾向にあります。その中でノンアルコール関連の検索(右図)は月平均50万ほどで、全体の1%以下の割合であり、カテゴリーキーワードの検索量は基本的に横ばいであることが分かります。
ノンアルコールと言えばまだまだビールという認識が強いのか、ビールが検索量上位にあり、推移を見るとノンアルコールビールは毎年、暑い夏に需要が高まることが分かります。
消費者の認識調査
ノンアルコールに対する消費者認識
“ノンアルコール”の前後2段階で発生したキーワードを収集し、同じ意図を持ったユーザーをグループ化しました。
お酒の種類で見るとビールや日本酒、ワイン、ジンカクテル、梅酒など様々なお酒が連想されています。
他にも、
・休肝日にノンアルコールビールを飲もうとしているグループや、
・飲み会時にノンアルコールを飲もうとしているグループ、
・炭酸なしのノンアルコールドリンクを求めているグループ、
・ノンアルコールの屠蘇散を作ろうとしているグループが見つかりました。
(各グループのペルソナ像や質問リストなどはレポートでご紹介しております。)
低アルコールと微アルコールの認識の違い
次に低アルコールと微アルコールの消費者認識の違いを見てみます。
低アルコールの場合:ビールだけでなく日本酒やカクテル、チューハイ、ハイボールなど様々なお酒が連想されています。
微アルコールの場合:クラスターのほとんどがビールに関連しています。ビアリー、ドラフティー、ハイボリーなどの商品が微アルコール飲料として認知されていました。
共通して“アルコールが抜ける時間”に関する情報を求めていることから、ノンアルコールではなく低アルコールを、一般的な度数のお酒ではなく微アルコールを選択するユーザーが気にしているポイントが見えました。
微アルコールから“ソバーキュリアス”に繋がるということが興味深いポイントです。
ノンアルコールビールのカテゴリーエントリーポイント(CEP)
カテゴリーエントリーポイント(CEP)とは?
ノンアルコールのCEPを見る前にカテゴリーエントリーポイント(CEP)のおさらいをしておきます。
カテゴリーエントリーポイント(CEP)とは、消費者が特定のカテゴリーの商品やサービスを思い浮かべる際の「きっかけ」や「入り口」のことで、マーケティングの観点では、購入が必要な状況で消費者がブランドを思い出すために、自身の記憶を辿るためのヒントとも言えます。
ポカリスエットのCEPを見ると、何となくイメージが湧いてくるかと思います。
ノンアルコールビールのCEP
“ノンアルコールビール おすすめ”の前後2段階に検索されているキーワードから、ノンアルコールビールのCEPを把握してみます。
- 運転
- 妊娠授乳中
- ダイエット
- 健康
- 筋トレ
上記のように5つのCEPが見えました。
運転や妊娠授乳中以外にも、ダイエットや健康のためにノンアルコールビールを飲もうとする人や、筋トレの後に飲もうとしているということが分かりました。
“ノンアルコールビール 筋トレ”というクラスターについて詳しく分析してみました。
筋トレ後というCEPの分析
検索ワードから「ノンアルコールビール」を水分補給や運動後の回復手段として考えており、特にスポーツやトレーニングに関連する文脈での利用に関心を持っていることが分かります。
With Whom:一緒に運動をする仲間や家族、友人と共に飲むシチュエーション。
For What:健康維持や水分補給、疲労回復のために選ばれることが多い。
When:運動後やトレーニングの後に飲むことが多い。
Where:ジムやスポーツイベント後の集まり、家庭でのリラックスタイムなど。
このように検索データからノンアルコールビールの新たなCEPが見つかりました。
~まとめ~ノンアルコールビールのCEP
この他にも○○前、○○中、○○後、○○の時というキーワードを抽出して見ると、ノンアルコールビールが飲みたくなる or 飲んでも良いのか気になる様々なシチュエーションが見えてきます。
是非レポートでフルVerをご確認ください。
今回はノンアルコールビールというカテゴリーのCEPを見てみましたが、カテゴリーではなく自社商品が思い出されるCEPはどのようなものがあるでしょうか?
是非、検索データから発見してみてください。